医療・ヘルスケア分野のデータ利活用に関連する政策・法令の動きがはやく、2023年秋に始まった個人情報保護法いわゆる3年ごと見直しでは、当初規制強化のみが上がってきていたところ、今年に入って同意規制の在り方に見直しの兆しが見えるなど、状況が変わっています。そして、政府では、個人情報保護法の改正をも傘の下に入れたデータ利活用制度・システムを検討すべきという方向が出されており、デジタル行財政改革会議に「データ利活用制度・システム検討会」が設置され、医療分野ではEHDS（European Health Data Space）を挙げつつ、データ利活用のための政策・ルールを検討するとされています。また、これに先行して、今通常国会では電子カルテ情報共有サービスや公的データベースの仮名化情報の提供のための医療法等の一部を改正する法律案が提出されています。
本講演では、目まぐるしい政策・法令の最新動向を解説しつつ、これがルール化された場合の実務への影響について解説いたします。